IOSTってなんだ?
なんか怪しいのがコインチェックに上場したぞ
最近コインチェックに上場したIOSTってなんなの?
ロストなの?買ったら損するの?縁起悪そうね。
ロストではなく、アイ・オー・エス・ティーですよ。
正式名称をInternet Of Service Tokenといいます。
は?なによアンタ。怪しいわね。
IOSTでパートナーノードをやっている、AIYAAと申します。
私からIOSTの解説をさせていただきます。
はぁ…また訳の分からない単語使い出したわね。
そうやって煙に巻くのがあんたらの常套手段でしょ。
人間、未知のものを怖く感じるのは当然のことです。
ここはひとつ、この煙…もとい闇を照らすのにお付き合いいただけませんか。
…わかったわ。聞くだけ聞いてやるわよ。
IOSTは何のためにつくられた?
そもそもIOSTって何のために作られたのよ?
所詮、ビットコインとかイーサリアムをマネして作られたICO詐欺系のプロジェクトなんじゃないの?
IOSTはイーサリアムの思想を受け継ぎ、より発展させて作られました。ので、マネというのはあながち間違いではありません。が、ICOはやっていません。
IOSTを管理している非営利組織IOST財団がベンチャーキャピタルから出資を受けたのみです。
あらそうなの。で、そのIOST財団とやらが色々悪だくみをしているのね。
いえいえ、そんなショッカーみたいな団体じゃないですよ。。
ブロックチェーン技術をより世界に普及させるためにIOSTを開発し普及に努めることがIOST財団の役目です。
はぁ、夢語るのはいいけど、実際ビットコインとかイーサリアムとかだけで十分だと思うんだけど?
- ビットコイン…ブロックチェーンを通貨として利用する実装例
- イーサリアム…ブロックチェーン上にアプリケーション(DApps)を構築するプラットフォーム
これで事足りるわよね?そもそもIOSTなんて要らなくない?
②について、確かにIOSTで出来ることはイーサリアムでも出来るかもしれません。
ですが、先ほど言った通り、「より発展させた」のがIOSTです。
じゃあ、イーサリアムよりIOSTの何が優れてるのか教えてよ。
イーサリアムとIOSTを比較する
まず、イーサリアムで2020年現在大きな課題とされているのが以下です。
- トランザクションの処理速度が遅い(1秒間で処理できる件数が10件程度)
- 手数料が高騰しがち(送金やDApps実行だけで高額な手数料が取られる)
- スマートコントラクトの開発には独自言語Solidityが必要(学習コストが高い)
IOSTは上記それぞれに対して下記の点が優れています。
- トランザクションの処理速度が速い(1秒間で処理できる件数が最大8000件)
- 手数料がほぼ無料(iGASという仕組みを取り入れています)
- javascriptでスマートコントラクトが書ける(学習コストが低い)
トランザクションの処理速度の遅さって、いわゆる「スケーラビリティ問題」ってやつよね。分散させるとその分合意が遅くなるからトランザクション処理件数も遅くなる。けど、分散させないとそもそもブロックチェーンの意味が無いし、改ざんの恐れもある。
その通りです。そこでIOSTは合意形成のアルゴリズムにPoW(Proof-of-Work)ではなくPoB(Proof-of-Believability)を導入しました。
PoBは、一言で言うと
「誰でもノードになれるけど、ノードになるためにはみんなから信頼されている証として一定の票(IOST)をもらってね」
という仕組みです。
また、得票数の多い上位ノードのみが合意に参加するのではなく、満遍なく(順番に)ブロック生成に参加するのが特徴です。
(210万IOSTの得票さえあれば)誰でもIOSTのノードになれますし、(1000万IOSTの得票とIOSTへの一定の貢献が認められれば)誰でもブロック生成に参加ができるというのがIOSTのウリです。
IOSTの特徴は?
PoWだと誰でもノードになれる分、ノードが多いからどうしてもトランザクションの処理速度を上げるのが難しい、からそれをPoBで克服しようってわけね。
でも、結局IOSTのノードの数が少なければ、分散化も実現できないし、最悪改ざんの危険性やメインネット自体が消えちゃうってこともあるんじゃないの?
ご安心ください。2019年2月25日にメインネットがリリースされて以降、IOSTには世界中から参加している約450以上のノードがいます。うち、実際にブロック生成に参加しているノードは約100以上です。
(ノードにはパートナーノードとServiノードの2種類があります。これは後程解説します)
(ブロックチェーンの特徴である)分散化を維持しながら(実用性を高めるために)トランザクションの処理速度向上を実現し、(開発者人口を広げるために)javascriptによる平易な開発プラットフォームを提供しているのがIOSTなのです。
ふーん、一応それなりの数のノードが参加してるのね。
でも、彼らはなんでIOSTに参加してるのかしら。何かしらのメリットが無いとこんな怪しいものに参加しようと思わないわよね。
確かに、私を含めて「そもそもなんでIOSTに参画しようと思ったのか」はギモンですよね。
では、文章だけだと分かり辛いと思いますので、ここからはIOSTの経済モデルを図式化しながらメリット等の説明していきますね。
IOSTの経済モデル
まず簡単にIOSTメインネットの世界を1枚の図にまとめてみました。概念図です。
ノードは2種類いる
なんかわちゃわちゃしてるけど、ノードってのが2種類いるのね。
はい、IOSTのノードは2種類あります。
- Serviノード…
IOSTメインネット上で実際にブロック生成を行うノード。
(一般的なノードに役割に近いのはこちら) - パートナーノード…
ブロック生成は行わないが、IOSTを発展させる様々な活動を行うノード。
ちなみに、私はパートナーノードです。
誰でも簡単になれる、っていうのはパートナーノードのことを指してるわけ?
そうです。パートナーノードになるためには、
- IOSTメインネットアカウントを作成する
- 所定のフォームからノード登録申請を行う
- 210万 IOSTの得票を達成する
これだけでOKです。詳しくは下記ページを参照ください。
210万IOSTは自分で用意しなくても、他の人から投票してもらえればOKなわけ?
はい。得票の内訳は問いません。
んで、ノードになるとどんなメリットがあるの?
ノードになることで報酬を受け取ることが出来るようになります。
もちろん、ノードにならず投票だけでも報酬はもらえますが、ノードのほうが貰える報酬の総数は多くなります。
具体的な報酬の内訳とか数量は?
この後解説していきます。
まずはIOSTの発行数を確認していきましょう。そこから報酬の内訳が見えてきますので。
IOSTの発行数
IOSTの発行数について図にまとめました。
えっ、毎年総数が増えていくの?
これじゃ値段もどんどん下がる一方じゃない!
将来価値の下がるトークンをもらっても嬉しくないわよ!
いえいえ、ご安心ください。
この図ではIOSTの総数が増え続けるように見えますが、
実際には
「IOSTメインネット上で発行されるあらゆるトランザクション」
の手数料となるIOSTが破棄されていくため、この図のように増え続けることはありません。
つまり、IOSTのメインネット上で発行されるトランザクション量が増えれば増えるほど、IOSTの流通量が減るっていうこと?
一言でいえばそういうことになります。
言い換えれば、IOSTを保有する人やDAppsが今より増え、より多くの方が送金やDAppsを使うようになれば、IOSTの価値も上がりやすくなる、ということになりますね。
ふーん。で、さっきのノードの報酬とやらはどこから出てくるの。
報酬配分の仕組み
ノードや投票者の報酬は、毎年用意される8億4千万 IOSTの報酬プールから配分されます。
以下の図にまとめました。
ブロック生成の報酬はServiノードで独り占めなのね。
Serviノードは実際にクラウドサーバー上でノードを動かしているため、サーバー代等諸々の実費がかかっています。ので、この配分になっているのでしょう。
まぁそうじゃないとわざわざやる人も出てこなさそうだものね。
それ以外のノードへの報酬は投票者に分配されていくのね。
はい、この図だとノードと投票者でそれぞれひとくくりになっていますが、
実際にはノードが受け取った報酬の半分をそのノードに投票した人数で共有している形になります。
貢献報酬は自動で分配されるわけではないのね。
貢献報酬はノードへの分配のみですので、各ノードがどのように使うかは自由になっています。また、分配方法も2021年からはIOSTからUSDTに変更されています。
※下記記事に最新の状況をまとめています。
おわりに
ここまで、はじめてIOSTに触れる方向けに概要をかいつまんで説明をしてきました。
iGASやiRAMの仕組みは、また別途記事を作成して公開する予定です。
えっ、報酬の配分とか大まかな流れは分かったけど、
実際にIOSTを手に入れて投票する手順は教えてくれないの?困るわよ。
ご安心ください。実際の手順については、以下ページにまとめております。
じゃあ、とりあえず読むだけ読んでみようかしら…
(買うかどうかは別だけど)
本記事は以上になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
本記事は、
「IOSTってそもそも何なの?」「IOSTで何ができるの?」「ビットコインやイーサリアムと何が違うの?」
などなど、IOSTに関する様々な疑問についてお答えする、
まず最初に読んでいただきたい記事として作成しました。
IOSTについて「もう知っているよ」という方向けではないので、ご了承ください。